卵子凍結保存の
メリット

若い時に卵子を凍結保存することで、
将来の妊娠に備える

今は他にもやりたいことがある。今は仕事優先でがんばりたい。パートナーはいるけれど、結婚となるとまだ遠い先の話だと思っている。
そう考えている女性は多いのではないでしょうか。
今でも精一杯なのに、妊娠、出産して、子育てしながら、好きな仕事も両立していくのはとても無理。
それでも卵子の老化は待ってくれません。30代の後半にもなれば、あなたは不妊になっているかも知れないのです。
それではどうしたら良いのでしょうか。
その解決策として、高齢不妊(35歳以上)に備えるために「卵子凍結」という方法があります。卵子が若い内にクリニックで採卵し、それをマイナス196度で凍結保存するという方法です。この方法をガラス化法と呼びます。凍結された卵子は凍結期間による劣化はなく半永久的に保存が可能です。気持ちの準備もできて、パートナーとも相談して妊娠したいと思う時まで、卵子の凍結保存が可能です。

本来であれば失われていくはずの妊娠力が、この凍結卵子のおかげで将来的にも維持することができます。
卵子凍結保存は、いわば「保険」や「お守り」のようなものです。卵子凍結という保険やお守りがあれば、今やらなければならない、または今したい仕事や勉強、社会的な活動を、妊娠・出産のために、がまんしたり、あきらめたりする必要がなくなります。
将来的に自然妊娠ができれば、それに越したことはありませんが、不妊治療しなければならなくなった時に若い卵子の凍結保存があれば、高齢で採卵する卵子で治療するよりも、妊娠・出産の確率は飛躍的に高まります。
また、2人目不妊、3人目不妊の治療としても有効となります。

卵子凍結を活用して妊娠できる
確率について

卵子凍結保存は「保険」や「お守り」みたいなものと書きましたが、
卵子の凍結保存といえども万能ではありません。
ガラス化法について説明しました。水は凍らせると体積が増えます。卵子を凍結すれば通常は卵子の中の水分が膨張して卵子を破壊してしまいます。そうならないようにガラス化法では、卵子の中の水分をガラス化液に置き換えて氷の結晶ができるのを防ぎます。ガラス化液は膨張しませんので、卵子は破壊されないのです。
卵子の凍結保存は、多くの場合に受精卵ではなく未受精卵の凍結保存になると考えられます。
未受精卵は受精卵に比べて水分の含有量が多いため、未受精卵の凍結は受精卵の凍結と同様ではありません。

これら一連の作業をするのは培養士ですが、通常の不妊治療では凍結するのは受精卵であって、未受精卵を凍結することはほとんどありません。つまり一般的な不妊治療のクリニックの培養士は未受精卵の凍結に慣れていないことが多いので、卵子凍結保存にあたっては、クリニック選びは慎重に行いましょう。
Future meでは、最良なクリニックを紹介しておりますので、是非ご相談ください。
卵子凍結保存を「保険」や「お守り」と考えるなら、採卵数は個人差がありますので1回の採卵で多くの卵子を凍結できる方が良いです。凍結保存された卵子は、将来的に顕微授精で胚を作ることになりますが、この過程で数はどんどん減少していきます。正常に解凍できなかったもの、正常に受精しなかったもの、培養の途中で分割が止まってしまったもの、胚盤胞になっても染色体異常があるもの。
20個の凍結卵子があっても移植のできる正常胚となるのは、5個から6個程度と考えたほうが良いでしょう。
日本のガイドラインでは、凍結卵子の使用年齢については45歳までということになっていますので、日本のクリニックでは45歳を過ぎると凍結卵子は破棄されてしまいます。
使用年齢についても制限があることを理解することも必要です。